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大人になるとはどういうことなのか

Taiga

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「大人なんだからもっとしっかりしなさい」

誰でもいちどは言われたことがあろうこの言葉。どうも腑に落ちない。
もちろん「ちゃんと」することは生きる上でとても大切だ。その上で「ちゃんと」のあたまに「大人なんだから」という何とも皮肉めいた言葉がついてまわる事が問題なのだ。

私はいったいいつ大人になった? 20歳を迎え、成人式を体験したら? 実家を離れ一人で自活するようになったら? はたまた私がしらないところで、大人認定機関なるものが存在し、組織の評議員に認定され、大人データベースに登録されたら? TUTAYAでAVをRENTALできるようになったら? 同級生がこぞって結婚し始める年齢になったら? 大人というスキルが自分のパラメータに付与されたら大人なのか?

大人とはいったい何なのか。そして私はこれまでの人生で大人になった自覚を持ったことはない。

✳︎

おそらく、大人を定義するうえで必要になるのは、大人レベルと大人スキルだ。おーけー、意味がわからないよな。順番に説明する。

大人レベル。これはもう、年齢だage。僕は今年で30レベルの大台をむかえるし、小学6年生はだいたい12レベル。生まれたばかりの産声を上げる赤ちゃんはレベル0。そう、人は生まれながらにして大人ということになる。

大人スキル。これは少し難しいが、いうなれば「できることの希少性」が大きく関係する。
例えば幼稚園でA君がほかの園児たちが食べられないような辛い食べ物を食べれたとする。この子の大人レベルは3Lv、まわりも同じレベルだが、A君に限っては「辛い物が食べれる」というスキルがつく

こうなるとA君は周りの子から「Aくんて辛いもの食べれるんだ!? すごーい! おとな!」と揶揄される。同レベル帯で辛いものが食べれる人間が少ないと、それは大人と言うことになる。

ただ、大人レベルが上がって、とたえば30Lvくらいにもなると「辛いものを食べれる」と言うスキルは希少性が失われ、大人ではなくなってしまう。そしてさらに言えば、希少性があるスキルを持っている人に対して「大人」と言う機会も減っていく。

おそらく、大人は大人に対して「大人」と言う褒め言葉は使わないのだろう。

と、ここまで書いて気づいたが、他人に対して「大人」と言う褒め言葉を使わない僕はもう大人なのかもしれない。

なんですかこれは。

Taiga

Photograph & Engineering / 写真家 /

コンサルティング会社 → 新聞社でweb制作。写真とエンジニアのスキルを使用してプロジェクトに従事。

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